キングダム675話/原 泰久/集英社
674話は大して動きはなく、蒙恬が王賁は既に結婚していて子どもがいるということを伝えられ、信の心が折れかけたくらいです。
そんな王賁は六大将軍の中でも一番部下になりたくないであろう桓騎の命令で危険な前線影丘に送り込まれるというところです。
キングダム675話「前へ」ネタバレ・感想
既に占領されている影丘をせめることとなった玉鳳軍は予想通り厳しい戦いを強いられます。左翼部隊は徐々に退却していき、関常も苦しい表情です。
しかし、止めることはできません。
なぜなら、玉鳳軍は桓騎の指示で、既に占領されている影丘の攻撃を命ぜられているからです。
番陽は進軍は無理だと進言しますが、そこに一人の使者が現れます。
桓騎軍の「大参謀」摩論
やってきたのは自らを桓騎軍の「紳士」と名乗る男でした。
その男は摩論、見た目から嘘っぱちに見えますが、実績のある軍師ではあります。
摩論は、「ご存知の通り、我々のここ左翼は大苦戦中なので、玉鳳の皆さんは左翼の中心となり、影丘を抜いていただきたい」と言います。
作戦の練り直し?
関常は摩論の依頼に対して、「いや、作戦の練り直しを桓騎将軍にお願いする」「左翼は迂回して中央軍に合流して戦うべきだ」「影丘を狙うのは無謀を通り越してバカのやることだ」と言います?
しかし、摩論は、「そうやって軍部が理解できない戦い方で勝ち続けてきたのが桓騎という男です。さっさと従いなさい!」と言い切ります。
関常と摩論で言い合いになりますが、ここで王賁が口を開きます。
影丘を抜くことの戦略的意味を考えると、突破した左翼は敵の裏に回り、中央・右翼の戦場の援軍に行けると言うと、摩論はコレには同意し、 平陽に到達すべきと言います。
関常が「俺は影丘を抜けぬと言っているのだ」といいます。
王賁は、自分たちの部隊だけでは兵力が足りないので、桓騎兵を回せと摩論に伝えます。
実は、この左翼部隊ですが桓騎兵はおらず、他の部隊の寄せ集めだったのです。
王賁は続けて、「大将なら死地に送り込む兵の差別をするな」と言います。
摩論は、差別とはあんまりですねと言います。
「桓騎兵はまとめておいた方が強いからそうしただけですよ」と。
さらに続けて、「それに、差別しているのはあなたの方ですよ、王賁」「だってそうでしょう?」「これが桓騎ではなく、王翦の命令であったなら、文句の一つも言わずに突っ込んでいくところでしょう」と言います。
影丘攻め開始
場面変わって飛信隊。
信にも玉鳳隊が、厳しい影丘攻めの命が降っていること伝わります。
信そんな王賁がいる方を黙って見つめるのでした。
場面戻って玉鳳隊。
一悶着ありましたが、六大将軍からの命令ということもあるのでしょう、結局玉鳳隊は影丘攻めを開始します。
桓騎の本陣に戻った摩論。
王賁にあのように言ったものの、左翼は抜けないと思っているようで、作戦の練り直しを暗に提案します。
しかし、桓騎は逆に中央軍と右翼軍を前に出す命令を出します。
趙軍総大将の扈輒も出陣
趙の総大将である扈輒も、桓騎が軍を前進させてきたことに合わせて、15万もの兵に出陣の命令を出します。
龍白公、岳白公、虎白公の3将軍が同行します。
場面変わって、桓騎軍本陣。
15万の兵が攻めてくると摩論は大慌てします。
黒桜にうるさいと言われるも、摩論は言います。
「私が恐れていたのはこれなんですよ!とりあえず急いで後退せねばなりません。今からならまだ十分間に合います。しかし全く、これで得をするのは王翦ですからね。
敵主力がこちらに動いた事で王翦軍が平陽・武城に行きやすくなったんですよ。本当は、これを逆にやりたかったのに、だから私は、無理な前進はずっと反対していたのですよ。」
そんな愚痴る摩論をみて、ニヤリと笑いながら桓騎は、
「前進だ」
キングダム675話「前へ」おわり
来週は休載です。