
SFの金字塔とも言える『スターウォーズ』の完結編です。何と完結までに42年9作品という長い長い物語がこれで終了です。
と同時に、『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』は2015年から始まった新たな3部作の最終章です。事実上、1977年の3作目から描かれてきた「スカイウォーカー・サーガ」としても幕を閉じます。
公開日の延期や、監督の降板、そして何と言ってもレイア役のキャリーフィッシャー急逝乗り越え2019年クリスマス前の12月20日に公開された作品になります。
『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』のあらすじ
前作『スターウォーズ 最後のジェダイ』にて、クレイトの戦いで勝利を収めたカイロ・レンはファーストオーダーの最高権力者となり、銀河をほぼ手中に収めました。
ある日、火星の惑星ムスタファーで、ダースベイダーが生前乗っていたウェイファインダーを見つけます。そこで、彼はシスの要塞がある惑星の存在を知ります。ちなみにこの前にスノークがファーストオーダーの頂点ではないことを知ります。
カイロ・レンはすぐさま惑星エクセゴルへと向かいます。そこで見たものに彼は驚きます。死んだと思われていたかつての銀河帝国皇帝のパルパティーンがいたからです。そこで、彼は秘密を知ることとなります。
一方、主人公レイを含むレジスタンス側は壊滅的な被害を受け、スターキラー基地も崩壊、さらには、「最後のジェダイ」であるルーク・スカイウォーカーをも失ってしまいました。
しかし彼らは諦めませんでした。
一年をかけて、新しい仲間を集め再度戦いへと挑む準備を整えます。
ファースト・オーダーの中にはレジスタンスのスパイが
ファーストオーダーの中にはレジスタンスの協力者がいました。
それがなんとハックス将軍。
とはいっても最初からではなく、カイロ・レンとの権力争うに敗れ、その鬱憤を晴らすために協力している形でした。
シスの手がかりを掴む

レジスタンスの復興に貢献したポー・ダメロン、フィン、チューバッカ、R2-D2、クロードらと合流し、巨大な氷の集落『グレイシャー・コロニー』へと向かいます。
そこで働くブーリオはレジスタンスの支持者でした。しかもブーリオはファーストオーダーの重大な情報を渡してくれます。実はブーリオはスパイだったのです。

ポーたちは、レイと合流し惑星パサーナへと向かいます。パサーナはシスの信奉者の目撃情報がある惑星です。
レイたちはそこでシスの短剣を発見しました。そこに刻まれている文字は古代の文字で書かれていました。これはC-2POが解読できる文字。しかし、旧共和国による制限で翻訳データを伝えることは禁じられていました。
これを解読するには無理矢理読み込むしかありません。
これには、腕利きのハッカーが必要でした。
シスの文字の解読
レイたち一行はミレニアムファルコンに乗り次への目的地『キジミ』へ向かいます。
銀河のならず者や密猟者が多くいるこの惑星で、小さな店を構えるバブ・フリックに会うことが目的でした。

バブ・フリックは見た目通りに機械いじりが得意で、ドロイドの適正など無視して再プログラムすることができるような、非常に優秀なハッカーです。
その案内をしてくれたのはゾーリ・ブリス。
この辺りのスパイスの密輸組織スパイスランナーズを率いているゾーリ・ブリスは、ポー・ダメロンと古い知り合いでした。若い頃いろいろあって複雑な思いを持っていましたが、彼女の案内でバブーの店に行き、C-3POを改造しシスの文字を解読できるよう依頼してくれました。
無事にバブ・フリックに会うことはできましたが、一つ重大な壁に当たります。C-3POを改造してシスの文字を解読するには、C-3POの初期化が必要でした。それは、記憶も無くなることドロイドとして一度死ぬことを意味します。
しかし、C-3POはそれを受け入れます。
そして、バブ・フリックの技術とC-3POの死によって、シスの文字の解読に成功します。
C-3POは解読したシスの文字を口にしました。
その意味するのは、海洋衛星ケフ・バーの座標でした。
ケフ・バーには約30年前に破壊された第2デス・スターの残骸があります。
シスの要塞の場所を知るためには、この残骸の中からダースベイダーのもう一つのウェイファインダーを見つけなくてはなりませんでした。
レイ VS カイロ・レン
レイ一行はケフバーに到着します。
そこで出会ったジャナたちの力を借りながら、デススター残骸へと向かうことが出来ます。
その中でついにシスの要塞がある惑星エクセゴルへの道を示すウェイファインダーを手に入れます。
しかし、そこでとある人物が現れます。
宿敵カイロ・レンです。
ウェイファインダーは彼の手によって壊されてしまいます。
波が押し寄せるなか、2人は戦いを始めます。

レイはパルパティーンの孫ということが明かされる

戦いの中カイロ・レンから『レイはパルパティーンの孫』ということを知らされます。
レイの類稀なる才能は暗黒面のシスの力だったのです。
戦いも終盤になると、レイはピンチを迎えます。その時、カイロ・レンは遥か遠くの母レイアの声を聞きます。レイはその一瞬の隙をついてカイロ・レンを倒します。
ベン・ソロへ戻る?
レイはその時にカイロ・レンがダークサイドに落ちる前の『ベン・ソロ』を見ます。
何かを確信したかのようにレイはカイロ・レンの傷をフォースで治します。
レイはカイロ・レンの宇宙船に乗ってその場を離れます。
残ったカイロ・レンは失意の中、父であるハン・ソロを見ます。
2人は共に会話をし、赤いライトセイバーを海へ投げ捨てます。
ルークとの会話
レイは、生前ルークのいた惑星オクトーへ向かいます。そこで、ハン・ソロからもらったライトセーバーを燃やそうとしました。
しかし、そこへルークの亡霊を見ます。「ジェダイは昔から恐れと戦ってきた」と助言をし、レイアが持っていたライトセーバーをレイに渡します。
そして、パルパティーンと決着をつけるために惑星エクセゴルへ行くよう、コンパスとルークの乗っていた戦闘機Xウィングを与えました。
そして決着へ…

惑星エクセゴルへ到着したレイ、そして、レジスタンスの仲間たちは全ての力を持って攻撃を仕掛けます。
そして、ついにパルパティーンと相見えます。
しかし、パルパティーンの力は非常に強力でレイは捕まってしまいます。
「憎しみで私を倒せば、シスの最高指導者になれる」とも言われます。
そこに現れたのが『ベン・ソロ』でした。
レイに代わって戦いますが、パルパティーンに押し負けてしまいます。
それを見たレイは怒りを力に変えます。その時に聞こえてきたのは、ルークやヨーダをはじめとしたジェダイたちの声。2本のライトセイバーでパルパティーンを打ち取ります。
しかし、レイはこの戦いで命を落としてしまいます。そこに再び現れたのがベン・ソロです。ベンは最後の力を振り絞り、レイを甦らせます。そして、自身は命を落としてしまいます。
一方、レジスタンスも一時は劣勢でしたが、膨大な加勢があって勝利します。
エイジャン・クロスに戻ったレジスタンスたちは住民と共に幸せを分かち合いました。
スターウォーズシリーズの一貫したメッセージ性
4.5.6では、とてつもない才能を持ったアナキンが最期良心を取り戻し、息子のルークと共にパルパティーンを倒すというものです。
1.2.3では才能を持ったアナキンが、パルパティーンに唆されダークサイドに堕ちていくまでが描かれます。
新三部作では、スカイウォーカー家のベン・ソロが最後に良心を取り戻し、本来パルパティーンの孫であるレイと闇の組織を打ち倒します。
スターウォーズでは、さまざまな背景を持った人物がその背景とは違った末路を辿ることが多いです。
ここからわかることは、人生を決めるのは、家柄や政治ではなく、自分の意思ということです。
スタッフ・キャスト
監督 / J.J.エイブラムス
音楽 / ジョン・ウィリアムズ
デイジー・リドリー
アダム・ドライバー
ジョン・ボイエガ