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5巻以内で完結!読み応え抜群の短編マンガ10選【SF・ギャグ・青春・哲学】

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5巻以内で完結!読み応え抜群の短編マンガ10選【SF・ギャグ・青春・哲学】

「短編だけどしっかり読める漫画が読みたい」
「でも途中で終わってるのは嫌!」
そんなあなたに向けて、"5巻以内で完結済み"かつ、印象に残る名作短編漫画を厳選してご紹介します。

SF、ギャグ、哲学、青春、社会派――ジャンルはさまざま。
でも、どれも一度読んだら忘れられない、濃密な作品ばかりです。

5〜10巻で完結!名作短編マンガ10選

長編漫画も魅力的ですが、ライフスタイルが忙しい現代では、手軽に読み切れる短編作品の需要が高まっています。しかし「短すぎて物足りない」という不満も少なくありません。そこで本記事では、5〜10巻という「短すぎず、長すぎない」バランスで完結している作品に焦点を当てました。

全作品が完結済みなので、「続きが気になったまま終わる」心配はありません。また、ジャンルも多岐にわたるので、あなたの好みに合った一冊が必ず見つかるはずです。

1. 『彼方のアストラ』(全5巻)

ジャンル:SF・サバイバル・青春

こんな人におすすめ:伏線回収&爽快感のあるラストが好きな人

あらすじ&魅力

西暦2063年、宇宙旅行が一般化した未来。高校生の一行が惑星キャンプに向かう途中、何者かによって未知の宇宙空間に飛ばされてしまいます。彼らの前に現れたのは、廃墟と化した宇宙船「アストラ号」。地球から5012光年も離れた場所から、限られた資源を使って無事に帰還できるのか?

この作品の最大の魅力は、緻密に張り巡らされた伏線と、それらが見事に回収される構成力です。SF要素、サバイバル要素、そして人間ドラマが絶妙なバランスで融合しており、最後まで目が離せません。

各キャラクターにもしっかりとした背景があり、物語が進むにつれて明らかになる秘密と成長に心を打たれます。特に物語終盤の展開は、読者の予想を超える驚きと感動を提供してくれるでしょう。全5巻という短さながら、大長編に匹敵する読み応えがあります。

2. 『ふうらい姉妹』(全3巻)

ジャンル:ギャグ・日常

こんな人におすすめ:疲れた夜に「何も考えずに笑いたい」人

あらすじ&魅力

風来町に住む姉・風来のてるてると妹・風来のすずみを中心とした、ゆるくて不条理なギャグ漫画です。突拍子もない日常、独特の世界観、そして予測不可能な展開が特徴です。

「笑い」というと派手なものを想像しがちですが、本作は「クスッ」と思わず笑みがこぼれるような、優しくも不思議な間合いが魅力。特に姉のてるてるの「なんでそうなる?」というツッコミどころ満載の言動は、読むたびに新しい発見があります。

疲れた日の就寝前に読むと、余計な思考がリセットされてスッキリした気分になれる不思議な魅力を持つ作品です。全3巻というコンパクトさも、気軽に手に取りやすい理由の一つでしょう。

3. 『坂本ですが?』(全4巻)

ジャンル:学園ギャグ・スタイリッシュ系

こんな人におすすめ:クスッと笑いたい+センスのあるギャグが好きな人

あらすじ&魅力

「クールでカッコよすぎる高校生・坂本」が繰り広げる日常を描いたギャグ漫画です。どんな困難な状況でも常に完璧にこなす坂本の姿は、見ているだけで爽快感を覚えます。

本作の最大の魅力は、「ギャグなのにかっこいい」という一見矛盾した要素が見事に融合している点です。坂本のあまりにもスタイリッシュな行動は笑いを誘いますが、同時に「なんて美学のある人なんだ」と感心してしまうほど。

また、坂本に振り回される周囲の生徒たちの反応も見どころの一つ。いじめっ子が改心したり、問題児が成長したりと、坂本との関わりによって周囲の人々が変化していく様子も温かく描かれています。

テレビアニメ化もされた人気作で、全4巻という手軽さも相まって、ギャグ漫画入門としても最適な一作です。

4. 『コーヒーカンタータ』(全1巻)

ジャンル:グルメ×クラシック×哲学

こんな人におすすめ:余韻のある短編集が好きな人

あらすじ&魅力

コーヒーと音楽をテーマにした短編集で、全1巻の中に独立したいくつかの物語が収められています。タイトルはバッハの作品「コーヒー・カンタータ」からとられており、各話にもクラシック音楽の要素が散りばめられています。

静かな日常の中で、人々がコーヒーを通じて自分と向き合い、他者とつながる瞬間を丁寧に描いた本作。特に印象的なのは、その「余韻」の美しさです。各話は決して派手な展開ではありませんが、読み終えた後に心に残る何かがあります。

コーヒーの淹れ方や種類についての知識も自然と身につくほか、クラシック音楽への興味も湧いてくる、知的好奇心を刺激してくれる一冊です。1巻完結ながら、何度も読み返したくなる奥深さを持つ作品と言えるでしょう。

5. 『プラネテス』(全4巻)

ジャンル:SF・ヒューマンドラマ

こんな人におすすめ:哲学的なSFが好きな人

あらすじ&魅力

2070年代、宇宙開発が進んだ近未来。主人公の星野八郎太は、宇宙のゴミ(スペースデブリ)回収を行う「DS-12」というチームに配属されます。地味な仕事に不満を持ちながらも、様々な仲間との出会いを通じて成長していく姿を描いています。

一見すると地味な設定ですが、その世界観の緻密さと哲学的な問いかけの深さは圧巻です。「宇宙開発の意義」「人間の欲望と進歩」「死と向き合うこと」など、重厚なテーマが随所に散りばめられています。

特に素晴らしいのは、壮大な宇宙を背景にしながらも、あくまで「人間ドラマ」に焦点を当てている点。宇宙服の中の人間の息遣いや感情が生々しく伝わってくる描写は、他のSF作品では味わえない独特の魅力です。

アニメ化もされた本作は、SF好きならずとも、「人間とは何か」を考えさせられる名作と言えるでしょう。

6. 『レベルE』(全3巻)

ジャンル:SF・コメディ・皮肉系

こんな人におすすめ:意外性・ブラックユーモアが好きな人

あらすじ&魅力

『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』で知られる冨樫義博による異色SF作品。記憶喪失の美しい金髪の青年・プリンスが実は宇宙人だったことから始まる奇想天外な物語です。

本作の主人公であるプリンスは、天才的な知能と子供のような悪戯心を持ち合わせた複雑なキャラクター。彼が引き起こす様々なトラブルは、読者の予想を常に裏切り続けます。

各エピソードは基本的に独立しており、SFコメディでありながらホラー要素やサスペンス、時には感動的な場面まで、様々な味わいが楽しめます。特に「カラーレンジャー」の話は、その予想外の展開と皮肉の効いた結末で多くの読者の記憶に残っています。

冨樫作品の中でも異色の位置づけですが、その独創性と知的な構成は多くのクリエイターにも影響を与えた名作です。全3巻というコンパクトさも含め、「普通のマンガに飽きた」という方にぜひおすすめしたい一冊です。

7. 『賢い犬リリエンタール』(全4巻)

ジャンル:コメディ・不思議系日常

こんな人におすすめ:やさしい世界観に包まれたい人

あらすじ&魅力

ある日突然、主人公の家にやってきた謎の犬「リリエンタール」。人間の言葉を理解し、時には人間よりも賢く振る舞うリリエンタールと、彼を迎え入れた家族の穏やかで不思議な日常を描いた物語です。

本作の最大の魅力は、その独特の「間」と「優しさ」にあります。派手な展開はなくとも、リリエンタールの存在を通して描かれる家族の絆や日常の尊さが、読む者の心を静かに温めてくれます。

シュールな笑いもありながら、どこか哲学的な問いかけも含まれている本作は、子どもから大人まで、それぞれの年齢や経験によって異なる味わいを見出せる稀有な作品です。特に「生きること」「他者との関わり方」について考えさせられる場面が随所に散りばめられています。

全4巻という手軽さながら、読み終えた後の余韻は長く続く、心に残る一作と言えるでしょう。

8. 『All You Need Is Kill』(全2巻)

ジャンル:SF・バトル・タイムループ

こんな人におすすめ:短い中にド迫力アクションを求める人

あらすじ&魅力

桜坂洋のライトノベルを漫画化した作品で、トム・クルーズ主演の映画『エッジ・オブ・トゥモロー』の原作としても知られています。地球に侵略してきた「ミミック」という謎の生命体と戦う新兵キリヤが、戦場で死ぬたびに同じ日を何度も繰り返すという設定のSF戦争物語です。

本作の魅力は、「死と再生」というタイムループの絶望感と、その中で成長していく主人公の姿を、わずか2巻という短さの中に凝縮している点にあります。戦闘シーンの迫力、未来兵器の描写、そして徐々に明らかになる「ループ」の謎など、目が離せない展開の連続です。

また、同じようにループを繰り返している女性兵士「リタ」との出会いと絆も物語の重要な柱となっており、SFアクションでありながら人間ドラマとしての側面も充実しています。

短い中に濃密なストーリーと迫力のアクションが詰まった、一気読み必至の作品です。

9. 『百万畳ラビリンス』(全2巻)

ジャンル:SF・パズル・不条理

こんな人におすすめ:「よくわからないけど面白い」が好きな人

あらすじ&魅力

タイトル通り、畳敷きの部屋が無限に続く巨大な迷宮「百万畳ラビリンス」を舞台にした不思議な物語。主人公の少女たちは、この不思議な空間をさまよいながら、その謎に挑んでいきます。

本作の最大の特徴は、あえて「説明しない」という姿勢です。なぜラビリンスが存在するのか、少女たちはなぜそこにいるのか—明確な答えは示されません。しかし、その「わからなさ」こそが本作の魅力であり、読者自身が謎を解き明かす楽しさを提供してくれます。

視覚的にも非常に独特で、畳の間という日本的な空間が無限に広がる光景は、どこか懐かしくも不気味な感覚を呼び起こします。また、幾何学的なパズル要素と少女たちの心理描写が絶妙に絡み合い、読むたびに新たな発見がある作品となっています。

全2巻という短さながら、その余韻は長く続く、実験的かつ芸術的な一作です。通常のストーリーマンガとは一線を画する体験を求める方におすすめします。

10. 『鉄コン筋クリート』(全3巻)

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