学名って知ってる?
最近学名について調べることがあったのでこちらにまとめて見ました!
学名は、世界で共通する対象の「生物」呼び名のことを言います。
例えばこの方
この方、日本では「鴇(トキ)」と呼ばれています。
ただ、この名前は世界共通ではありません。。
対して、学名は「Nipponia nippon(ニッポニア ニッポン)」と言い、この名称であれば世界共通。
その為、論文などではこの名称で記載されます。
学名は動物・植物問わず固有のもの。
そのため、被ることは絶対ありません。
そのため、新種が発見された時に学名をつけるのは大変だと言いますね。
万が一、新種につけた学名が違う動物・植物とかぶってしまった場合には、違う学名をつけないといけません。
これは、化学式と似ているところがあります。
例えば「鉄」と言っても、海外の方には伝わりませんが、「Fe」と言えば理解してもらえますし、他の物質のことを指すことはあり得ません。
学名の付けられ方
学名は被らないように付けられることはご紹介しましたが、それではどのように付けられているのでしょうか?
学名の多くは、「二名法」と呼ばれる方法で付けられ、「属名(分類)+種小名(特徴等)」と言う規則で成り立っています。
また表記はラテン語が使われることが多いです。
学名の例と使うメリット
学名の二名法は、スウェーデンの生物学者リンネが始めたとされています。
学名を使う1番のメリットは、他の種類との関係性が明確になることです。
これ以降、生物分類学が一気に飛躍したそう。
例えば、コヨーテは見た目からだとイヌだか、キツネだか迷いませんか?
しかし、学名がCanis latransと言い、Canisが犬を表しているので、犬の仲間だと言うことがわかります。
対して、狩りが得意なハイエナですが、犬っぽい見た目をしてます。
しかし、学名はHyaenidae Gray, 1821であり、コヨーテには入っていたCanisの記載がない為、犬の仲間ではありません。
と、このような考え方ができるわけです。
ちなみに、ハイエナは生物学上だと、どちらかと言うとジャコウネコに近いと言われていますよ。
それでは、ここから犬を例に使って学名についてもう少し詳しく説明していきます。
学名には仲間を探すための簡単な法則があります。
犬(イヌ) 学名=カニス・ルプス・ファミリアス(Canis Lupus Familiaris)を例に学名の法則ついて説明する
人間の永遠のパートナーの犬(イヌ) 。
英語ではdogと言うのはもちろんご存知かと思いますが、学名はカニス・ルプス・ファミリアス(Canis Lupus Familiaris)と言います。
これが、一般的にペットとして飼われている犬の学名です。
とてもかっこいい響き!
名称の由来は、カニス=犬、ルプス=狼、ファミリアス=家族という意味から。まとめると、「犬・狼・家族」。
こちらを踏まえて、ペット犬に近い動物の学名を調べて、その法則性を確認してみます。
犬を例に学名の法則性を確認してみる
動物を分類するには、大きいカテゴリーから目、科、属、種、亜種と細分化されていきます。
ペット犬を細かく分類すると、ネコ目(食肉目)- イヌ亜目- イヌ下目 – イヌ科- イヌ亜科- イヌ属- タイリクオオカミ種- イエイヌ亜種になります。
つまり、チワワもゴールデンレトリバーも分類上はイエイヌです。
さらに、極論ですが、ざっくり分類するとタイリクオオカミな訳です。(ほんとに極端にいうと、猫な訳ですが、そこは置いておきます。)
このイエイヌと同じ階層、つまり、タイリクオオカミの亜種の中には、ディンゴやホッキョクオオカミがいます。
なんとなくはわかっていましたが、思っているよりペット犬はオオカミに近いのですね。
前置きが長くなりましたが、ディンゴの学名は何かというと「Canis lupus dingo」、ホッキョクオオカミの学名は「Canis lupus arctos」と言います。
ほら、カニス・ルプスまでペット犬と同じですよね?
勘の良い方ならお分かりかもしれませんが、ペット犬であるイエイヌ、ディンゴ、ホッキョクオオカミの種名であるタイリクオオカミの学名こそ「Canis lupus」です。
学名についてご紹介させていただきました。
これ以降では、変わったかっこいい学名の動物たちを紹介していきます。
変わったかっこいい学名一覧!
猫=Felis silvestris catus(フェーリス・シルウェストリス・カトゥス)
意味は「ネコ・野生の・ネコ」
分類上、イエネコと言います。
ゴリラ=Gorilla gorilla gorilla(ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ)
これは最初ゴリラは一種と考えられてきたのですが、観察を続けていくと、ゴリラには複数の種類がいるとわかったことが原因となっています。
ちなみにマウンテンゴリラはGorilla beringei beringei(ゴリラ ベリンゲイ ベリンゲイ)
ニワトリ=Gallus gallus domesticus(ガッルス・ガッルス・ドメスティクス)
ガリア人が飼っていた鳥をローマ人が飼い出した際に、「ガリア人の鳥」と名付けたのが由来と言われています。
起源についてはいくつか説がありますが、セキショクヤケイ(Gallus gallus)が祖先だという説が有力です。
人=Homo sapiens sapiens(ホモ・サピエンス・サピエンス)
われわれ人類です。
もっと詳しくいうと、新人類のことを指します。
ホモ・サピエンスだけの分類だと、その中にホモ・サピエンス・サピエンスとホモ・サピエンス・イダルトゥが含まれることになります。
ホモ・サピエンス・イダルトゥは絶滅したと考えられているため、われわれはホモ・サピエンス・サピエンスと言われています。