どんなものにも王道というものがありますが、
「ウイスキーの王道が何か?」といわれれば「マッカラン」は外せません。
例え方はいろいろありますが、高級車にたとえてシングルモルトのロールスロイスなんて言われ方もします。
今回はそんなマッカランについてご紹介します。
マッカランの歴史と特徴
「ザ・マッカラン蒸留所(THE MACALLAN)」は1824年に創業、その後安定して200年ウイスキー作りをしています。
当時密造が多く行われている中、スペイサイドモルトとして「ザ・グレンリベット」の次に政府公認の免許を与えられた名門中の名門です。
売り上げは現在も好調で日本国内、世界ともに3位と絶大な人気を誇るウイスキーです。
スペイサイドはスコットランドで最大の川のスペイ川周辺のことを指し、
渓谷が広がる水のきれいな場所で、地域的には大きくありませんが多くの蒸留所があるウイスキー造りの名所です。
マッカランはこの地が昔「聖コロンバ」という意味の「マ・コラム」と呼ばれていて
それが次第変化していき「マッカラン」と呼ばれるようになったというのが由来とされています。
マッカラン蒸留所の周辺は昔ながらの田園風景が広がり、今も美しい景観が覗ける場所です。
マッカランのこだわり
マッカランの原料
マッカランの原料は水、大麦、イースト菌のみを使用しており
人口香味料や着色料は一切加えられていません。
原料にもかなりこだわっており
水はきれいなスペイ川軟水をさらに長時間ろ過したもののみを使用しています。
さらには、ろ過された水も最初と最後の方はミネラルなどの成分が薄いということを理由に
ろ過された水のいいところ16%しか使っていないというのも驚きです。
大麦はこだわりの「ミンストレル大麦」や「ゴールデンプロミス」など最高級品を使用しています。
また、蒸留所が厳選した農家の大麦しか使用しません。
マッカランのこだわりシェリー樽
また、最大のこだわりは熟成で貯蔵する樽です。
樽はオーク木を使用しますが、産地はスペインの森のものを厳選しています。
それだけでは終わらず、そのオークを約一年間乾燥させ樽にした後、なんとシェリー酒の蒸留所に貸し出されます。
シェリーを最低でも三年間に渡り蒸留させ、十分にシェリーの香りがついた樽をやっとマッカランの貯蔵する樽として使用します。
この工程があってこそ、マッカランの上品な甘い香りが生み出されます。
マッカランの製品化のタイミング
マッカランは製品化のタイミングにもこだわっており
職人たちが毎年厳守をチェックして、飲んでもらうのに一番いい時期を見計らって製品化しています。
こういった原料の厳選、製造、貯蔵までとマッカラン蒸留所のみで一貫して、こだわり抜いて管理しているのです。
マッカランの味わい
上記のようにこだわり抜いて造られたマッカランの味は
上品な甘さと香り、上品な華やかの香り特徴で
舌触りは非常にまろやかで、ウイスキーと言えどくせが少なく飲みやすいです。
そんなことから男女とわず気に入りられ、ウイスキーファンはもちろん初心者にも好かれる味わいです。
マッカランのオススメの飲み方
マッカランのオススメの飲み方はロックかストレートです。
この飲み方は一番マッカラン独特の上品で華やかな甘みを感じることができます。
ロックやストレートはきつくて飲めないという方もマッカランであれば飲めるということもありますので
ぜひ一度チャレンジしてみてください。
シングルモルトの中では圧倒的に飲みやすい1本で女性でも気に入る方が多いかと思います。
マッカランは知名度、人気はもちろんのこと、飲みやすさから考えてもお勧めできるので
ぜひ一度試してみてください。
マッカラン12年
こちらがスタンダードなマッカランです。
バーでマッカランと言えば出てくると思います。
茶色がかった琥珀色のウイスキーです。
最低でも12年熟成させたシェリー樽ならではの香りを楽しめます。
それでいて、フルーツのような甘美な香りもあり、スパイシーで後を引きます。
ウイスキーのロールスロイスと言われているまさに逸品です。
その香りを楽しむために、ストレートかロックがオススメです。
マッカラン ダブルカスク 12年
2つのこだわりが融合して完成されたウイスキーです。
その理由は、ヨーロッパのシェリー樽で12年熟成した原酒と、アメリカのシェリー樽で12年熟成した原酒をヴァッティングして作られるウイスキーです。
ポイント
マッカラン ダブルカスク 12年は
・ヨーロピアンシェリー樽で12年熟成した原酒
・アメリカンシェリー樽で12年熟成した原酒
この2つをヴァッティングして生成されています。
先述のマッカランの味わいはそのままに、バニラのような甘い滑らかさが加わったウイスキーです。
こちらも香りを楽しむため、ストレートかロックがオススメです。
マッカラン ファインオーク 12年
こちらは、3つの樽をヴァッティングして作られるウイスキーです。
先述のダブルカスクで使用された、
・ヨーロピアンシェリー樽で12年熟成した原酒
・アメリカンシェリー樽で12年熟成した原酒
この2つに加え、バーボン樽で12年熟成した原酒も加えて、ヴァッティングして生成されています。
ポイント
・ヨーロピアンシェリー樽で12年熟成した原酒
・アメリカンシェリー樽で12年熟成した原酒
・バーボン樽で12年熟成した原酒
この3つをヴァッティングして生成されています。
マッカランの芳醇な香りに加え、バーボン樽のフレッシュさが加わるので、口当たりは軽やかに感じます。
こちらは、芳醇さとフレッシュさを楽しむために、ハイボールにして飲むのがオススメです。
マッカラン 18年
最後にご紹介するのが熟成期間が上記の3つより長い18年熟成のマッカランです。
色は、マホガニー色。
これでもかという芳醇なフルーティな甘い香りと、ビターチョコのような香り、そして、18年熟成で生成される上品なスパイシーさがあります。
驚くことに、加水するとさらにシェリーの香りが膨らみます。
なので、結構高価なウイスキーなのでもったいないという方もいるかもしれませんが、水割りかハイボールで飲むのがオススメです。