スコッチウイスキー

クセが半端じゃないラフロイグ10年、18年のオススメの飲み方と特徴と歴史をレビュー

ラフロイグはアイラ島で作られるスコッチウイスキーの一つです。
アイラ島の人口は4000人程度と少ないですが、ほとんどの事業がウイスキーに絡んでいることもあり、
熱狂的なファンが多い銘柄がたくさんあるのが特徴です。

ラフロイグ蒸溜所のウイスキーは、そんな独特で癖のあるアイラ島のウイスキーの中でも、
ずば抜けて癖が強く味がはっきりしているウイスキー言われ、「アイラの王」と呼ばれています。

その中でも、基本的なラフロイグ10年は、スコッチを代表する1本と言えます。

ラフロイグの蒸溜所歴史

ラフロイグの蒸留所は、ジョンストンという兄弟によって、アイラ島の南部に1815年に稼働始めました。
家畜の飼料として使っていた、大麦をウイスキー作りに使い始めたというのが始まりと言われています。
ラフロイグという意味は現地の言葉のゲール語で「広い入江の美しい窪地」という意味で、実際にその形容のような海辺に蒸留所は建っています。

チャールズ皇太子が公式に認めたウイスキー

圧倒的なクセと強い味で世界を魅力しているラフロイグですが、
その癖に魅了された1人に英国チャールズ皇太子がいます。

チャールズ皇太子は、創業当時からほとんど変わらない製法から作られたウイスキーを本当に愛したそうです。
シングルモルトウイスキーで初めて王室御用達許可証を下賜した蒸留所です。(プリンス・オブ・ウェールズ)

また、現在でも毎年買い付けには、チャールズ皇太子自ら蒸留所に訪れ、
ラフロイグから新しい商品が完成した時にも、皇太子ご自身で試飲に訪れるそうです。

このように、チャールズ皇太子が味わい、品質が認められた証として
ラフロイグのラベルには、チャールズ皇太子の紋章が描かれています。
機会があれば、確認してみてください。

 

ラフロイグの原材料と製造方法のこだわり

ラフロイグの王室をも認めさせる品質は、
こだわり抜いた良質の原材料と、確かな伝統的な製造方法が担保しています。

こだわりの原料

仕込みの水は、サーネイグ・バーン川の水を使用しています。
ピートの地層をくぐってきた水なので、水からすでにピートの香りを含んでいます。
このことも、あの独特のラフロイグの香りを作っている要因です。

大麦は、全体の15%程度は、必ず自社で栽培をした、こだわり抜いた大麦を使用するというもの。
その他の大麦も、近隣のオックスブリッジという種類しか使用しません。
また、大麦の乾燥工程に使用する燃料には、アイラ島産のピートを使用しています。
このピートも蒸溜所専用の場所で採れたものしか使いません。
他の地域のピートより、塩分や海藻類が多く含まれており、ラフロイグの癖の強さを支えています。

こだわりの製法

ウイスキー作りの根幹と言ってもいい、大麦の発芽の工程は、
ラフロイグ蒸溜所では、「フロアモルティング」という伝統的な製法を行っています。

今ではほとんどの蒸溜所がやめてしまったこの製法は、
大麦に上述のピートの香りが溶け込んだ水を、たっぷりを含ませて、暖かい床一面に広げます。

すると、大麦が発芽して、成長する際に元々持っている「デンプン」を「糖」に変わります。
この糖を使って、ウイスキーを作っていきます。
ただ、発芽した後は成長させすぎるのはダメです。
理由は糖を使ってしまうからです。
この適度な処理を、職人さんが6〜8時間交代で、行っていきます。
これをフロアモルティングといいます。

程よく発芽させた後は、大麦をさらに24時間から30時間ほど、乾燥させていきます。
その際に使用されるのは、もちろん先ほどの、ラフロイグ専用のピートです。
これで、大麦にしっかりとピート香を染み込ませます。

その後行われるのが蒸溜です。
ラフロイグは比較的小さなポットスチルで2度行われます。
これで原酒の完成です。

この原酒をさらに、オーク材のバーボン樽でしっかりと熟成させます。
これによって、ピート香をたくさん含んだ、海に近いアイラらしい潮風の香りのパンチのある味わいに加え,、
バーボン樽のバニラのような芳醇な香りが加わり、ラフロイグならではの高品質な香りに仕上がります。

ブレンデットウイスキーの立役者

アイラの王と言われるのは味わいだけではなく、当時のスコッチブレンデットウイスキーの立役者とも言われています。

その貢献は、ブレンデットウイスキーの風味にスパイスを加え、独特な香りと複雑な匂いを作るというものです。

その努力が功を成したのか、アメリカの禁酒時代にも「薬用酒」として扱われ、輸入が認められていた数少ないウイスキーで、経営的にみても優秀なウイスキーです。
現在は「ビームサントリー社」の蒸留所になっています。

ラフロイグの特徴と味わい

ラフロイグは、使用しているピート(泥炭)が海に近いものを使用していることもあり、スモーキーな香りに加え、磯の香りが強いです。

ピート香の強さを示すフェノール値は「45ppm」です。

スコッチウイスキーの特徴で甘みがあるというのがありますが、ラフロイグはそれを超えてよく「正露丸の匂い」とも言われいます。

また、ボディも濃厚なこともクセを強い感じる要因の1つです。アイラの中でも強烈なインパクトのあるウイスキーです。

口に含むとアイラ・モルト・ウイスキー独特のピート香とヨードの香りとスモーキーに加え、心地よい磯の香りがして、強い甘美がやってくるそんな複雑な味わいを展開するウイスキーです。
一度ハマってしまうとラフロイグ以外なかなか飲まないなんて人も少なくないウイスキーです。

 

ラフロイグのオススメの飲み方

ラフロイグのオススメの飲み方は、その独特な香りと強いクセを楽しむために、ロックかストレートがおススメです。

ただ、香りや味が力強いこともあり、キツイ人も多いと思います。
そんな方は、ぜひソーダ割にしてみてください。他のアイラのスコッチウイスキーよりはソーダ割にしても、その独特なクセが砕けないで楽しめるのもラフロイグの特徴です。クセは強いですが、世界中に多くのファンがいます。英国御用達の1本を楽しむことができますよ。

 

ラフロイグ蒸留所のウイスキー

ラフロイグ10年

BARでラフロイグと頼んだら一般的に出てくるのがこのラフロイグ10年です。

【色】

ハッキリとしたゴールド色。

シャンパンのようなゴールドです。

【ボディ】

ミディアムボディです。

アイラモルトらしいオイリーな重さです。

【度数】

43%

【香り・味わい】

バーボンを生成した樽で熟成されるウイスキーで、最低10年は熟成をされます。

香りは正露丸とまで言われるピート香とヨードの香り、その後にはバニラの香りがふっと鼻を抜けます。

また、少し重めでオイリーであるので、旨味はしっかりと感じられます香ばしく後を引く味なので、ハマってしまうと、いつの間にかなくなっています。

クセが強いためか、ソーダで割っても味が崩れない為ハイボールにしてもオススメです。

まさに、アイラの王。強くクセがありながら、ナッツの旨味もしっかり感じられるウイスキーです。

【フィニッシュ】

ピート香が最後まで続きます。

潮風をほんのり感じます。

ラフロイグ18年

ラフロイグの18年以上の熟成のモルトを数種類ヴァッティングして作られたウイスキーです。

【色】

少し緑がかったゴールドです。

【ボディ】

ミディアムボディです。

ラフロイグ10年よりは重めです。

【度数】

48%

【香り・味わい】

上記のラフロイグ10年より熟成年数が長いので、味わいは丸くなっています。その為、ピート香やヨードの香りは弱めです。

オイリーで濃厚で、ビターチョコレートのような風味を感じます。

独特の味わいが、じんわりと楽しめるウイスキーです。

ストレートかロックおススメです。

【フィニッシュ】

オイリーで、香ばしいヨードの香りが長く続きます。

ラフロイグ15年 200周年ボトル。

限定3000本。
ラフロイグ200周年の記念に作られたボトル。

こちらは、ラフロイグ本来の特徴である強いピート香とヨードの香りがあります。
潮風の香りも感じられる一本です。
ストレートかロックおススメです。

ラフロイグ25年 カスクストレングス・エディション

期間25年以上のラフロイグです。
オロロソシェリー樽で熟成されます。

ラフロイグらしい、ピート香とヨードの香りはもちろんですが、長期熟成ならなのかバニラの風味が15年、18年よりも強く感じられます。

ですが、味わいは重くよりオイリーです。
濃厚なバニラ風味も相まってじっくりと味わいを楽しめます。

ストレートかロックおススメです。

ラフロイグ ロア

1815年以来続いてきたラフロイグの技術を伝承するために作られたウイスキーです。
ヨーロピアンオークの樽で熟成した後、バーボン樽に移し替えて熟成させたウイスキーです。

ラフロイグの数種類のモルトをヴァッティングして作られます。

ラフロイグならではのピート香とヨードの香りのクセがありながらスモーキーで芳醇なフルーティーさも感じられ、ながーい旨味の余韻が続きます。

ラフロイグ セレクトカスク

【色】

シャンパンゴールド

【ボディ】

ミディアムボディ

【度数】

40%

【香り・味わい】

ノンエイジのラフロイグです。

ラフロイグでは珍しく、甘美な味わいやさわやかな後味が特徴です。

ラフロイグらしいピート香もありますが、ワインのようなブドウ感があります。

またココナッツのような甘美な香りもあります。

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